お寺、引き受けます
実は私、お寺、神社、そのほか宗教法人は、大の苦手。
ところが中部地方の相当大きなお寺を管理してくれ、と大企業の社長から依頼された。
それも代表役員になって、すべての運営を私がやってくれ、ということだった。
私がターゲットにされたのは、弁護士ではないが、法学部出身で、
○宗教法人法などの法律に詳しいから
○私に使える従業員がかなりいるから
○いつも自由に動きまわっていて、この社長が呼びつけやすいから
等の理由に依るものだと思った。
(実際その通りだった)
でその社長が、私に呈示した条件は
▲報酬は月額80万円
▲経理に詳しい事務長をおいて、年間の収益(利益)が最低2000万円以上出すこと。
▲従業員が15名(役員含む)いたが、これは基本的にクビにしないこと。
(ただし、従業員の報酬は私が決めてよく、不正をするような従業員はクビを切ってよい)
というものだった。
簡単に言えば、私に全面的に任せるから、利益を出し、この大企業の社長の報酬を確保して、ということ。
(この社長は、顧問として月額70万円の報酬を取っていた)
もちろん、引き受ける前に、経理内容をチェック。
まず私が充分やれるかどうかを検討しなければならない。
役員は私以外、この社長の親族が占めており、この社長を除くと、役員の報酬は僅かだった。
△役員構成
私、代表役員
社長の長女、責任役員
社長の次男、責任役員
社長の長男の嫁、責任役員
地元の年配の方、総代(社長の昔からの知人)
そしてこの社長が、顧問
社長の家族の役員は全員首都圏にいて、仕事はしていなかったし、報酬も1人10万円で、邪魔にならない金額だった。
経理をみてみると、上がり下がりはあるが、毎年そこそこ利益は出ていた。
毎月1000万円前後の、役員従業員の報酬は、充分出せる資産があった。何かと言うと、数ヵ所に所有している霊園の販売(宗教法人の場合、実際は貸与)だけで、月額3000万円から4000万円あった。
それに、数種類の事業を経営している私は忙しいが、この社長、あまり私(人)を拘束する社長ではない。
私は引き受けることにした。
(続く)