強盗は一網打尽に出来る家
私は、自宅を今まで9回建てた。
防犯は大事であるので、建築時は良く研究して建てた。
なにより、小さい子供たちを守ることが1番だった。
1番最近では、平成20年頃。
防犯の為に、昔のケビンコスナーの映画
ーボディーガードー
も大いに参考にした。
この家の費用は、トータル2億5000万円くらいだったと思う。
土地は以前確保していた。都内ではなく、郊外地で、買った時1億6000万円。面積は約500坪。
建物は9000万円くらいかかったが、そう大きくない建坪約53坪。
53坪で、4LDK 、手洗い2室、広い浴室、16畳(8坪)ある玄関。平屋で、庭に向けて15畳のサンルームを突き出すように作った。夫婦と子供2人は、これで充分だった。
建物は木造だったが、デザイン、強度には徹底的にこだわった。
基礎工事は3階建てのビル並にコンクリートを使った。
檜の柱は普通の倍の太さ。梁は普通の住宅の3倍の量を使った。
地震がきて、震度8,9でも、もつだろう! ぐらいに強い骨格の家にした。
子供は小さくて、ほとんど母親のいるリビングにいた。
4LDKの4部屋は、子供部屋2室、妻、私それぞれの部屋。
ところで、全ての部屋、洗面にも、トイレ浴室にも、当然窓はある。
私は普通にクリーンなbusinessをやっていたので、人に妬まれたり、恨まれたりする心配はなかった。
ところが、泥棒、強盗といった犯罪者はどこにでもいるし、こういった招かざる客は、いつはいってくるか分からない。
鍵がかかっていても、窓ガラスを割れば入れる。
私は防弾用の窓ガラスにしたうえに、この防弾ガラスを外したとしても、入れないようにした。
そうしておくと、家の中にいる限り家族は安全。
防弾ガラスを外しても割っても入れない家とは?
それは、窓に強化スチールの格子を入れたこと。
格子の幅が狭いので、人は入れない。
格子は、透明のものは当然できないので、透明に近い輝きのもの(金属)を使った。しかもこれは、内部で固定してあるので、外からは絶対はずせない仕様。
ーボディーガードー
でやっていたとおり、家の回りだけは余計な樹木は植えなかった。これは闖入者が、樹木に隠れられないようにするため。
窓から入れない。では配達者のマネをして玄関からはいる。極めつけは、玄関に入った犯罪者の確保。
広い玄関の意味は、
1...広い玄関がいいという嗜好の問題。
2...玄関で犯罪者が身動きできなくなる装置をつける
ことだった。
これは、ボタンひとつで、あっという間に天井から四角い格子が降りてきて、そこに立っている人間は、2,3人でもその中から出られないというもの。
これは大男が暴れても出れない。
ジョデイフオスターが出演していた、
ーパニックルームー
の反対版だ。
パニックルームは自分が隠れて見を守る部屋の装置。
私のは、犯人を鉄格子の中に閉じ込め、警察に突き出す装置。
(その上、催涙ガスが噴き出す装置をセットしようかと思ったが、そこまではしなかった。)
結局、こんな装置、一度も使ったことはないし、窓ガラスを割られたり、外されたりしたこともない。
そしてこの家も売却した。見せた2人目のお金持ちが興味を持ってくれ、この方に売った。
私が、自分の家も、自分の別荘も、儲ければbusinesslikeに売るものだから、当然私のこうした行為は、妻にも子供たちにもブーイングだった。
しかし私は数年で飽きていた。
目茶苦茶飽きっぽい、この性格は、事業を始めた22才というより多分中学生くらいの頃からずっと継続しているような気がする。
ー自宅や別荘ー
目の前の景色、そこに行くルート、通勤で向かう車で走る道、近所の住人たち....
全てに飽きる。
...ただひとつ飽きなかったのは...
自宅から車で行くおいしいレストラン。
これだけは数ヵ所あったが、どこに住所を変えても、気に入った味のレストランのどこかに行っていた。
ホテルのレストランが多かったが、常連客になっているから、個室の広めの部屋をあてがってくれ、(コロナもない時代だから)家族で行っても、友だちで行っても、快適に食事を楽しめた。