海に浮かぶレストランを買う
私は、不動産については、あらゆるものを買った。
市街地のビル、広い住宅地、別荘地、半島、広大な山林、田畑、大小の池、湖、島、海...
取引も何百回となく行ったが、買える不動産で、気に入った物件は何にでも手を出した。
日本国内で、所有権移転、不動産として登記出来るもので、面白い物件なら、何でも良かった。
(海も買っているが、その詳細については、前に述べた。)
ところで今日は、海上レストランを買った話。
海に係留しているレストラン。形状は6DK の家状態。
家が浮かぶように、家の下には、大木の丸太を筏(いかだ)状に何十本も組んで、固定。決して崩れたり、壊れたりすることがないよう、丈夫に作ってあった。
(参考図のように、陸から桟橋を付けることもできたし、切り離して、海上を移動することも出来た。)
レストランを係留してあったのは、観光地の内海。
(場所は、前所有者に迷惑がかかる場合もあるので秘密である)
近くはリアス式海岸があり風光明媚で、果樹園、テニスコート、サッカー場、ゴルフ場もあった。
内海と言えども、海の流れは若干あるが、丈夫なロープで陸地の基礎と繋いでおり、流されることはなかった。
このレストランは築後、約12年経っており、レストラン🍺🍴としての仕事は終了していた。
広さは、20畳(宴会場)、6畳3室(個室)、そして6畳のキッチン専用室、手洗い。2階が8畳2室。だから、相当な大きさだった。ライトもつき、水も出るように、海中ケーブルで引いていた。
築後12年で、しかも海の上、それでも外海のように風雨がきついところではないので、かなり保存状態はよく、今でもすぐレストランを再開出来るくらい綺麗だった。
私が買った理由
それはここを別荘や遊び場として利用することだった。
子供を連れてくると、この中で走り回り、キャキャと騒いでいた。社員はーちょっと寝泊まりしてみたいーと言っていた。
ところが、ひとつ問題があった。
この海上レストラン(家)は、動く物であるから、当然不動産ではない。そして、レストランをやるならともかく、所有者の移動は難しかった。地元の海上使用権などの問題があった。
そこで私は、単に借用を永久にする権利だけにして、(現在の地元の)所有者の名義ままとした。借用の理由はつけず、簡単な契約書で契約。契約額は250万円。借用とは言え、過去建築時にかかっている費用(約3000万円)からすると、安いものだった。
(注ーこういう契約は参考にはしないで下さい。)
しかし、ここも1ヵ月も遊ぶと飽きていた。
私は日本中の別荘地を扱っていたので、様々な顧客が全国にいた。
ほぼ100%、net販売をしていたので、顧客と会うのは、私も社員も、会社の時もあり、ホテルのロビーの時もあり、或いは現地に近い空港の待合室、フアミリーレストラン、喫茶店などもあった。
海上別荘に飽きてきていたある日、会った若い顧客に、こんな海に浮かぶ家がある、と言うと、買いたいから、すぐ見せて!と返してきた。
その彼はめちゃ海上別荘を気に入って、すぐ契約。契約は所有権のある持ち主名義で330万円でやり、(私は解約し)経費と若干の利益を受け取った。
今のようにコロナ外出自粛なんてなく、どこでも新幹線やANA のジェットで自由自在に行けた。
海上レストランはともかく、私は不動産会社がもっていない、かわった物件を多数買っていた。
*相模湾を見おろす果樹園(熱海)
*海に突き出た亜熱帯樹等のある半島
(日南、宇和愛南、阿南など)
*市街地に近い丘状地
(広い丘などで、かなり便利な場所。全国各地で。)
*中軽の雑木林(別荘地)
*伊東の大島、太平洋を見おろす山林(別荘地)
*広い農地(各地で、農業従事の資格を持っていたので買えた)
*湖のある広い山林(岡山)
かわっていたこともあったが、首都圏の不動産会社は絶対扱っていないので、けっこう一般顧客が注目してくれ、売買出来た。
(移動経費が大変だったが、それを上回る充分な粗利益があった。)
何より私は広い空間(自然の中)が好きだった。