海で母親から離れなかった子供
大好きな海際。前面空と海という解放感は何とも言えない。
日本列島の海岸線を買っていたのもそのため。
子供が2歳になった頃、初めて海に連れていった。
ドライブで、海を見たくなって。
ところが砂場に降りて、波を見た途端に、大声で泣き出した。
母親が抱いているのに、更にしがみつく。
波が怖かったのだ。
まさか泣き出すとは思わなかった。
(しかしこれは大人の感覚)
初めて見る幼児にとって、押し寄せる波は、巨大な怪物のように見えたのかも知れない。
ー怖くないよ。ー
と何度も言って、やっと泣き止んだ。
体が数十センチの幼児にとっては、何もかもが大きく見える。幼児の視点は、大人のように、広角では見ない。
1点を中心に見る。精々角度60から70度の狭い範囲。
だから打ち上がる波は、巨大で襲ってくるように見えて怖かった。
そんなことに気付いた1日。