女ガンマン、西部を行く
アメリカ西部開拓時代のガンマンと言えば、ビリー・ザ・キッド。12才で、母親を侮辱した男を射殺、以後21才まで21人を射殺したというキッド。
しかし女の銃の名手もいた。
マーサジェーンカナリー
1856.5.1~1903.8.1
6人兄弟の長女。弟2人、妹3人。
幼い頃から苦難の連続だったようで、一家で西部を転々としているうちに、母を病気でなくし、程なく父親も亡くする。
幼い弟、妹の生活のために、マーサは14才から働く。
.....皿洗い、ウエイトレス、コック、看護婦.....
出来ることはなんでもやり、5人の弟妹の面倒を見なければならない。
その後すぐカスター将軍と出会ったこともあって、軍服を着て斥候(敵の動静を探り、地形などを先行して調べる役目)の仕事を始める。
当然銃の腕も上がる。
いっぱしのガンマンになって、カラミティージェーンとニックネイムがついた。
カラミティーの意味は、災難や大惨事。
手を焼く女という意味かも知れないし、彼女が行くところ、惨事が起こったのかも知れない。
数人のインディアンに襲われそうになった駅馬車の乗客達を守るために、銃撃戦になり、1人で追い払ったというから、確かな腕である。
カスター軍とは4年後に離れ、その後北軍にいたワイルドビルヒコックと行動を共にする。
ヒコックを尊敬していた。
37才の時には、ガンの曲芸をやっていたというから、ガンの扱いは、完全なプロフェッショナルになっていた訳だ。
(これは現代のスナイパー)
47才でなくなったが、原因は肺炎だった。
(この頃は、そう長生きした人は、いなかったかもしれない。)
西部開拓時代、我々の想像を越えた大変な時代だったようだ。