スーパースターイチローの真実

▲月間打率が0.250や0.260だったら、これは普通のプロ野球選手にとっては当たり前のような数字だけど、イチローにとっては、ほぼ1割は低いと思われる。

イチローにとっては、プレイボールの4月は、毎年プロの投手の癖や剛速球、変化球に慣れる時期。

世界記録を出したメジャーリーグ3年目(の4月)もそんな感じだった。


月間0.255の打率
▲1年目、2年目と超ハイアベレージのイチローを見てきた
お客さんにとっては、凡打でもすると
球場ではブーイングの嵐
新聞には Not so supersuter.
なんて書き立てられる始末。

しかしイチローは、全くと言っていいほど、気にしていはなかった。全体として調子は悪くなかったし、調整期間。


▲翌5月は、ヒットが出るは出るは、月間50本以上のヒット。
しかし反対に調子は良くなかった。
打率も0.400以上。
だからイチローは気味悪かった。
なんと説明していいのか、偶然のヒット。

イチローの場合、左打者の上に足が速いので、当然同じところへ飛んでも、ヒットの確率は高い訳である。


この年7、8、9月はわるくなかった。
9月も50本を超えるヒット。

ただし9月は納得いく調子良さだった。
思ったところにいくヒット。
わざと詰まらせてヒットにする。
バッティングフォームも少し変えたが、それが功を奏した。


▲10月、83年間も破られなかったメジャーリーグ記録年間257本を超える262本のヒット(世界記録)。


▲日本球界(オリックス)にいた頃のイチロー

2年連続で首位打者を取っていた入団5年目も、シーズンを通して調子は悪かった。
しかし最終的に0.356の打率で3年連続首位打者


イチローの言葉は、実績に裏打ちされた重みがある。
だから言行はつねに注目に値する。

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(イチローはコーチ、監督としても成功する)


イチローと同じような野球人は、もうひとりいる。

落合博満
彼の言葉も面白い。

3度の三冠王。監督としても、弱かった中日を、何度となく優勝させている。(ほとんどマジックだ)

というより、選手にマジックをかけて、10の力を13とか、15に引き上げている。

2流打者には
....とにかく高めだけを振れ! 低めは全部捨てろ! ....
なんて言う。
(2流へは2流のシンプルで分かりやすい言い方、これが元で成績がグングン上がったという)
3冠王3回の人に言われて上手くいくと、調子に乗る。


ジャイアンツのような人材豊富、元々強いチームを優勝させるのは、難しくない。

しかし中日のような万年Bクラスのヨレヨレチームを、Aクラスにし、何度も優勝させるなんて出来る芸当ではない。