モテなかったイケメン、モテた普通の人
28才の美人女子事務員と、イケメン長身で一流会社の35才の課長。
理想のカップルか?と思ってふたりを引き合わせ。
都心の広い喫茶で2人を会わせたのですが、互いに自己紹介をした後、2人の会話は淀みなく進みました。
というのはこの2人を会わせた当社婚活担当の女子社員の言葉で、私はそれぞれ面談に来たとき、2人をチラッと見ただけ。
当社は、お見合いで2人を会せるとき
全員の飲物代
話が弾んで、食事に行ったときの食事代
など、とにかく費用は全て男性会員もち、という規約にしていました。(当初は大して費用がいる訳ではありませんので)
2人の外見や表面上の態度を少し見た感じでは、それぞれお相手は沢山いるだろうと思いました。
2人を会わせた日は、男性の仕事の都合で、夜8:00。
ですから、この日は、自己紹介や、一般的な話で90分くらいで別れたそうです。
会わせた当社女子社員は、翌日、
2人ともまんざらでもない様子で、うまくいきそうです、と言っていた。特に男性の方は、ノリノリだったようだ。
....ところが翌日、当社女子社員に、女性の方から、ハッキリした断りの電話が入った。
ーあの方は無理です。ー
つまり、この男性とは絶対付き合いしないということだった。
理由を聴いてみたそうだが
ーあのあと家に帰っていたら、彼から長いメールがたくさん入っていて、疲れていて、とても全部には対応しきれませんでした。ー
ということだった。
女子社員に、この男性に電話させた。
私がこのように⬇言えば、と言って。
ー会ったばかりの女性に、何度も何度ものメールはダメです。ー
ー今日は、有難うございました。楽しかったです。メールするなら、これだけでいいです。ー
女子社員は、差し障り無いような言い方で、彼に伝えた。
彼は
ーでもめちゃタイプだったんです。ー
(タイプだからメールしたんです。どうしていけないんですか?というような口振りだったそうだ。)
一流企業にもこういう人はいた。当社でも彼の性急な性格が分かり警戒をした。
ところでもうひとりの男性。37才、身長168cmと小柄、住宅内装関係の自営業で年収は約700万円。受ける感じはわるくなかったが、特にイケメンというわけではなかった。
彼に会わせたひとり目の女性は、31才の美容師。
当社社員も忙しく、会社の応接で2人を会わせた。
彼は意外と話がうまく、余計なことは喋らないし、女性から話を引き出すのもうまかったそうだ。
美容師は彼に興味を持っている様子だった。
ところが数日後、当社担当社員が彼に電話すると、他の人にも会ってみたい、と言われた。
そこで担当社員は、取っておきのかくし球? の28才の女性を会わせるという。外資系会社勤務の超美人で明るく人柄もいいという。
私はかくし球は知らなかったが、担当社員に任せた。
外資系勤務の女性、会う前は、小柄だ、年収もう少しあればいいね、なんてちょっぴり言ってたそうだ。
しかし会って話している間にうまく進んだようで、その日そのまま2人で食事に行ったと聞いた。
担当女性が言うには、彼のことを
△彼には余裕が有ります。態度もその他の面でも。
△色々経験豊富(?)、実際はモテるタイプです。
△ずっと仕事で多数の客を相手にしてきたことが役立っています。(1流会社の課長は、自分の思うようになる仕事中心で、苦労の経験がない。彼は自分で客をとらなければならない経験が役立っていると。)
△優しさや思い遣りも自然に出るところがいいです。
と随分誉めていた。
彼は実はもうひとり33才のネットの仕事で稼いでいる女性とも会ったが、結局、外資系会社勤務の28才の女性と成婚になったそうだ。
当社は、入会金やお見合い費用は大してとっていなかった。婚活業務は成婚料で成り立っていた。
成婚料にはランクがあったが、内装業の彼は最高ランクの成婚料を払ってくれたそうだ。それに後で分かったことであるが、彼は数億円の不動産も所有していた。