彼女の悩み事
喫茶店経営者から、
ーお時間ある日でいいですから、来てください。ー
ー食事は御馳走しますから。少し御相談があります。ー
と電話があった。
この女性、私の婚活の会社で、結婚を決めた34才の女性。
(確か年上の男性と結婚して、うまくいっているはずだった。)
私は3日後の昼が空いていたので、そう電話して訪問した。
この喫茶店、1年半前の開店時に招待を受けていたから2度目。
経営者と話が出来るように、カウンターに座った。35席あったが、昼は二人の店員バイトがいて、経営者とは話出来た。
話はこうだった。
単純に言えば、旦那が浮気しているかも、だからとめる方法は? ということ。
(そんなこと、私に言われたって? と思ったが、話だけは聞いてやらないとと思い、一応。)
彼の仕事は、ドイツ車を売っていて、店舗は構えていないが、サブデイーラーのようなことをやっていた。
この喫茶店を開店したのは、彼女の希望だが、彼のアドバイスで、すべてやったらしい。
店のエントランス、座席の間隔、窓の高さ、壁の色、彼がこうしたらいいと言ってやってくれ、助かったと言う。確かに入りやすい良い店。
彼は土日だけ喫茶店を手伝っている。
土日、彼目当ての女性がけっこう来るという。
ーどうして浮気していると思う?ー
ー2人、すごい親しく話している女の人がいるの。ー
ー話だけで、浮気なんかしてないんじゃないの?
それにもし浮気するんだったら、店の客じゃなく、外の人とするよ。ー
ーそうかな。でも、ひとりの女の子のことは、前から知ってるみたい。ー
ー彼に直接聞いてみたら。ー
ーウーン......男の人の浮気をとめるの、どうしたらいいの?...ー
ーそれは、まあ....奥さんもいつも綺麗にしていること。プロポーションを維持し、太らないこと。旦那を否定することは言わず、言うなら励ます前向き言葉を使うこと、旦那を少し放っておくこと。ー
(つい全部言ってしまった。)
ーどうして放っておくの?ー
ーあまり束縛すると、返って窮屈。ー
後日、ダイレクトに彼に聞いたらしい。
ーやっぱり、思い過ごしだった。ご免なさい。
...今度従業員さんも連れてきてください。全員に御馳走しますから。ー